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『雨楽な家』コンセプト
1.構造美
日本の温暖多湿な気候風土に深く根ざした住まいの工法は、木造軸組工法です。棟上げのとき、木架構の美と強さに感動を覚えるとともに、「用の美」を実感できます。整然と柱が立ち並び、理にかなった梁がかけられ、それぞれの構造材が自らの全存在をかけて力を受け持っています。無駄のない力学的バランスのみごとな調和は、構造美だけでなく見る者に安心感をも与えます。木造軸組工法はねばりのある弾力性に富んだ耐震性に優れた工法。真壁づくりの美しさは日本人の心を癒すものであり、日本の家の真髄です。
2.省コスト
「若い世代の人々に手の届く価格で、本物の木の家を建てよう」が「雨楽な家」の基本理念です。未来を担う子供たちを育てる若い世代の家は、手頃な価格で造ることに意義があります。もちろん熟年の方々にも省コストの住まいで心豊かに暮らしてほしい。そんな思いが知恵と工夫を生み、工期短縮と省コストを実現しました。材料の統一によるチープシックなデザイン。無駄な装飾を排除したあとに残る本質。引き算の美学。シンプルなデザインは省コストにも貢献しました。
3.健康
「シックハウス」や「シックスクール」が大きな社会問題になっています。新建材や接着剤に含まれる化学物質が健康を害しているのです。健康をつちかうはずの住まいや学校が、健康をそこねる原因になってはいけません。「雨楽な家」は可能な限り化学物質を排除した、シックハウスと無縁の健康住宅です。無垢の木、漆喰、和紙などの自然素材、土に還る素材でつくられているので、室内はマイナスイオンが一杯です。子育て世代の住まいは、室内の空気にこだわりたいのです。
4.材料
柱も梁も床板も造作材もすべて無垢材です。一等材といって、節はあっても強さは変わらない乾燥した材料を選びました。柱や床板には桧や杉などの国産材を使用しています。日本の山を守り、気候風土に合った家をつくるため、日本の山の木で家を建てることに価値があります。屋根はいぶし瓦、室内の壁は漆喰。土間には土と石。建具や壁には和紙を貼りました。自然の恵みの天然素材に包まれているので、時の経過とともに心地よく古びてゆき、心を癒す豊かな空間をつくります。
5.デザイン
「雨楽な家」のネーミングには、「自然と仲良く暮らす」という思いが込められていますが、「うらく」にはもうひとつの意味があります。織田信長の弟である武将、織田有楽(おだうらく)は、千利休の弟子として名高い茶人でもありました。「雨楽な家」には、茶道に通じる日本の伝統文化や美意識を継承したいという思いが込められています。数寄屋の手法を生かした粋な味わい。若い感性にフィットするシンプルモダン。卓越した構成美が、「雨楽な家」の大きな魅力のひとつです。
6.手仕事
この半世紀で建築の工業化が進行しましたが、人の住む家ぐらいは職人の手仕事でつくられるべきです。心と身体の癒しの場である住まいが、味気ない工業製品ばかりでつくられるのは賛成できません。「雨楽な家」は、豊かな質感の素材と職人の技を生かした住まいです。大工・左官・瓦職人・建具職人など、日本の伝統文化を継承する職人たちが本物の味を魅せてくれる家です。職人の手仕事といっても手の込んだ高級なものでなく、素材感を生かして省コストを追求しました。
7.大空間
温暖多湿な日本で、住宅に求められる最も重要な要素が通風です。「雨楽な家」には開放的な土間と吹き抜けがあり、1階も2階も掃き出し窓を多用して、家全体の通風に配慮しました。間取りは田の字型のシンプルなもので、ライフチェンジに対応できる可変性を持っています。引戸を多用しているので、夏は開け放すか建具を取り外して開放的に暮らすことができます。高い断熱性を持ちながら、大開口、大通風を両立できる「雨楽な家」こそ、日本の気候風土に最適な住まいです。
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『雨楽な家』とは何か
たくさんの家づくりの方法が氾濫している。目本の価値観はこの半世紀のあいだに大きくゆれ動いてきた。私たちは多くのものを得たかわりに、多くのものを失った。それは家づくりにもあてはまる。
木造在来軸組工法は生産性が低いとされ、古くさいイメージばかりが残り、新しい工法とハウスメーカーが台頭し、最近では輸入住宅も多く建ち始めている。
街並みを見ても、住宅展示場を見ても、そこには国籍不明の住宅が建ち並び、街からも家からも、住む人の顔が見えてこない。
2000年の秋には住宅性能表示制度も始まり、ますます住宅の画一化は進むだろ
う、という見方が大勢を占めている。
しかし一方で、戦後の、とにかく住宅を持ちたい、という家づくりは一巡し、自分のスタイルを、生き方を、思想を反映させた、自分好みの家に住みたい、と考える人々もまた増えている。個性を大切にする人々は、機能だけが詰まったただの箱のような家に住もうとは思っていない。
IT革命が叫ばれ、地球上のあらゆる人々がNETで瞬時に結ばれ、多くの情報を皆が共有できる時代になり、国境を越えた交流が行われる。
一人一人が個性をもった個人として、様々な文化を持つ人々と交流を始めたときに自分自身が存在するバックボーンとしての文化の重要性に気づくだろう。
日本人が日本の伝統と文化をきちんと受け継いでいる住宅に住むことが、これからの時代に非常に大切なことだ、と私たちは考える。 |
住宅業界にかかわる多くの人だちから、これから、どのような家づくりをしていったら良いかわからない。どうすれば工務店が住宅業界で生き延びることができるだろうか」という声が聞かれる。
建設業界の工業化は、今後もますます進むだろう。それは住宅も例外ではない。住宅は工業製品で組み立てられ、お客様の元に届けられる。いろいろな測定結果が添付され、「安心な住まいですよ」と説明されて…。でも、それはプレハブ、大手ハウスメーカーやそれに追随する住宅会社の造る住まいであって、私たちがつくろうとする家ではない。
60年代、70年代につくられた住宅が、今盛んに建て替えられ、木造住宅の寿命が26年だと言われている。合板が多用され、大壁の中に柱を入れてしまうのが当たり前の家づくりの結論が、こんな形で出ている。
折りしも環境問題がクローズアップされ、経済至上主義の世の中のあり方が問題視され、住宅業界でも自然素材の家づくりが大きく見直されている今、これからの木造在来軸組工法の住宅づくりを考える絶好の機会が到来したと言っていい。
国産の木材をふんだんに使い、木架構の美しさを生かし、日本の伝統的美意識と文化の奥深さを感じさせる新しい木造在来軸組工法の家を、若い人たちでも建てることのできるコストで、天然素材と職人さんたちの手仕事でおしゃれに造ることができたら、これからの住宅のスタンダードとして確立できるのではないだろうか。
木造在来軸祖工法の良さと将来性をもう一度見直し、人の住む住宅ぐらいは工業化されたものでなく、生き生きとみずみずしい生気あふれる家がいい。
住宅の二極化はますます顕著になり、人々の自然観、人生観、哲学まで問われる大きな選択肢となって、今私たちの眼前にある。 |
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「雨楽な家」そのネーミングの由来
「雨楽な家」…。首をかしげたくなるような不思議な名前だ。「雨楽な家」のロゴを見ただけで、ちょっと楽しい気分になる。楽しい気分になってもらえるだけで十分なのだが、この名前に込められた思いがある。
「自然と仲良く」。私たちはこの名前に、自然と仲良く暮らす、という思いを込めた。雨ばかりでなく、太陽も、木も、風も、土も、空気も、すべてかけがえのないものばかり。そのすべてからの恩恵を受けて、私たちは生きている。
それらへの感謝の思いを、自然の現象を楽しんで生きていこうという生き方を、この名前に表している。天気の良い日ばかりでなく、雨の日だって楽しいのだ。
太陽光発電をしている人は、夜が明けるのが楽しみだ。明るくなってくると、消えていた表示板が灯り、カチカチと音がして、発電が始まったことを教えてくれる。天候のことが気になる。表示板の発電量を見たり、空を見上げたりして、楽しいものだ。
雨水利用をしている人は、雨の日が何よりも楽しみだ。雨が長く降らなかったりすると、タンクの雨水残量が気にかかる。久し振りに雨が降ったりすると、長いロ照りのあとのお百姓さんのように雨を喜ぶ。どしゃ降りなのに傘さして、タンクに雨水がたまる様子を見に行ったりして、それはそれで楽しいものだ。
風力発電をしている人は、人がいやがる強風の日が楽しくて仕方がない。なにしろ普段は、あのプロペラが勢いよく廻ることがほとんどないからだ。
家庭菜園を楽しんでいる人は、週末の天気が気がかりだ。雨が降ると、野菜がよく育つからうれしい。晴れると、土仕事ができるからうれしい。晴耕雨読なんていう暮らしを夢見ている人たちも多い。
こんな風に積極的に自然とのかかわりを持っている人ばかりではないが、私たち誰もが自然の一員であり、自然の一部なのだ。そんなことをちょっと意識して生活をしてみると、毎日の暮らしがとても楽しく、豊かな気持ちで日々を送れるのではないだろうか。そんな生き方をする人たちの住む家が「雨楽な家」である。 |
「うらく」には、もうひとつの意味が隠されている。織田有楽(おだうらく)という茶人を知る人も多いだろう。織田信長の弟である。東京の有楽町は、織田有楽の屋敷跡からつけられた地名だ。
現在、愛知県犬山城下の有楽苑にある茶室「如庵」は、国宝に指定され、その独創的な構成と、竹を詰め打ちにした「有楽窓(うらくまど)」で知られている。
私たちは、「うらく」を名乗ることで、茶の湯に通じる日本の伝統・文化・美意識を受け継いでいきたいと考えている。
「日本人の素晴らしい感性を生かした住まいづくりをしていこう」という、私たちの家づくりの基本となる考え方が、この名前に込められている。 |
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